小さなメトロールの、大胆な仕組み1 〜生産編〜

2016年6月、メトロールは創業40周年を迎えました。

40年の歴史は、まさに苦労と試練の連続。
それらを乗り越えられた理由の一つに、徹底的にムダを排除した"持たざる経営"があります。

  • オフィスも工場も賃貸。
  • 資産総額の流動資産は約7割。
  • 有形無形固定資産は5%以下。

「キャッシュフロー経営は外部環境の変化にいち早く対応できて、新しい投資がドンドンできる!」

今回は、独自の経営哲学にもとづいた、
製造にまつわるスリムでユニークな仕組みの一部を紹介します (^O^)/

《その1》オーダーメイドで受注生産

メトロールの製品数をご存知ですか??
実はその数1,000 以上!
(当社HPに掲載しているものだけじゃないんですヨ)

なぜこんなに種類が多いのか?
それは、お客様の要望に合わせ、国内外問わず1個からオーダーメイドで受注生産しているから。

基本のスイッチに対し、豊富なオプションを取り揃え、
多様な組み合わせで、お客様の要望に応えています!

例えるなら、裸のリカちゃん人形と何十種類もの着せ替え服(笑)

そして世の中にない技術や製品を生み出すために、常に研究・開発を続けています。
SNS や国内外の展示会を通じてリアルタイムで届く、

「こんなスイッチはできないだろうか?」
「こんな新製品が欲しかった!」

などのユーザーからの声が新製品開発のヒントとなるのです。

《その2》「注文は神のみぞ知る!」計画生産は自己満足

90%以上が受注生産なので、完成品の在庫を持ちません。
3週間先の生産計画も立てません。

市場の息づかいに合わせて、つねに緊張感の中で工場が動いています。

先が決まっていなから不安?
いいえ、計画生産はただの気休め、自己満足。

在庫を必要以上に持たないことで、不良在庫や保管費など、収益が悪化する要因をなくしています。

その代わり、10,000 点以上の部品在庫を十分確保。
すぐに受注生産できる万全の体制が整えてあります。

《その3》全部門でマスタ統一、ITで徹底管理

1,000 種もの製品と10,000 点に及ぶ精密部品。
これら部品在庫の管理に強いられる、手間と時間と労力は…?

想像するだけで目が回る〜(*_*)
でも、心配ご無用。

受注生産システム「MRP(資材所要量計画)」で、自動でムダなく徹底管理!
導入時、開発・製造・販売すべての部署が協力してマスタを統一しました。

注文が入ると、コンピュータが自動で部品展開して在庫から引き落とし、必要な部品を発注。
一個単位で製造を担う社員に指示します。

それにより、適正在庫の確保やリードタイムの短縮、正確な納期回答が可能に。
売上げはMRP 導入前の約2倍にもかかわらず、部品在庫量は変わりません。

日々世界中から舞い込む多品種・小ロットの注文に対し、
スピーディーかつ正確に短納期出荷できるのは、IT 化のタマモノなのです。

《その4》モノ作りは、人創り

"工場での組立て作業" といえば、
ベルトコンベアーでの流れ作業のイメージを抱くのではないでしょうか?

いえいえ、そんなことはありません。
メトロールでは、一人が一個の製品を最初から最後まで手がける、" 一個流し"を採用。
図面にしたがって、部品の準備、精密組立て、中間検査、最後の袋詰めまで、一人が責任を持って行います。

そうすることで、自分が作った製品に愛着を感じ、仕事に責任と誇りを持つことができる。
その結果が品質向上につながると考えているからです。

《その5》目立たずとも、実は身近な存在

メトロールの工業用センサは町の電気屋では売っていません。
ふだんの日常生活で私たちの目に触れることもありません。

けれど、自動車、パソコン、半導体、ロボット、医療機器、スマホ製造などの生産工程の自動化や不良品の発生防止、コストダウンに貢献して世界のモノづくりを陰で支えています。

"縁の下の力持ち"として、実は私たちの日常生活に大きく関わっているのです。