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精密位置決めスイッチはメトロール

2015年09月03日

【エンジニアの挑戦】無線式3次元タッチプローブ〜国産のワイヤレスタッチプローブを開発せよ!〜

センサ開発物語

3次元タッチプローブとは

3次元タッチプローブとは、CNC工作機械の機内に取付け、
加工ワークの寸法を縦・横・高さの3次元で計測することで、工作機械の加工精度を向上させる測定器です。

その多くが、値段が高い海外からの輸入品。

メトロールの無線式3次元タッチプローブ〔RC-K3E〕は、
従来の赤外線式3次元タッチプローブでは実現しなかった、
1μmの繰返し精度で、多方向からの信号の送受信を可能にしました。

無線通信の弱点であった、ノイズや悪環境下における電波障害の影響を克服し、全方向からの安定通信を実現させた3次元タッチプローブです。

精度あっての安定通信を求めて

現在、3次元タッチプローブで主流になっているワイヤレス通信方式は、「赤外線通信」。
家庭では、テレビのチャンネル切り替えにも使われていますね。
直線方向間の通信に強い「赤外線通信」ですが、遮蔽物があると通信が遮られ、長距離での通信は出来ません。

近年では、加工ワーク形状の複雑化や加工技術の多様化によって、5軸加工機やロボットへの搭載が増え、多方向から送受信可能な「ワイヤレス無線通信」が求められるようになりました。

リモコンを受信機にまっすぐ向けないと「チャンネルが切り替わらない!キ〜〜〜っ」
パソコンも無線LAN(Wi-Fi)のほうが、ストレスフリー、便利ですよね。


しかし、オフィスや家庭と違い、工場内ではモーターなどによる様々なノイズが飛び交い、
電波障害の為、信頼性の高い「無線通信」は不可能とされてきました。

悪環境に強い製品を生み出してきたメトロールのエンジニア

「ノイズの影響を受けない、悪環境に耐える、信頼性の高い無線通信を実現したい!」

新しい無線通信方式を採用した3次元タッチプローブの開発が始まりました。

応用・新技術の融合

2.4GHz ISMバンドの無線通信は汎用性が高く、複数の無線システムと共有して利用できる便利な反面、
工業用として使用するには、通信の信頼性が不十分。
通信の信頼性を上げるために、工場内のノイズ環境に耐える無線通信システムを開発する必要がありました。

途切れることのない無線通信を目標に、メカと通信担当のエンジニアがタッグを組み、開発が進められました。

従来製品である有線式タッチプローブの精密メカ技術に、
シミュレーションを駆使して構築した無線システムを搭載し、試作品が完成。

ようやく通信精度評価テストが始まりました。

見えない敵の正体は・・・?

評価テストを始めてから、数日。
平日の正午12時頃、そして決まった曜日の夕方に、通信エラーが頻発します。
システム、あるいはメカの不具合なのか。

エラーが出るのは、毎回同じタイミングということが気がかりでした。
原因を探ってみると、システムでもメカの問題でもなく、外部のノイズの影響を受けていることが判明。

でも、お昼休みに一体どこから・・・?

工場内では、お弁当を温めるために複数の電子レンジをお昼に一斉に使用します。
「もしや」と思い、時間帯をずらして電子レンジを稼働させてみると・・・
見事、通信エラー発生。

電子レンジから発するノイズの影響を受け、通信エラーが生じていたのです。

そして、夕方に頻発する外部ノイズの根源は、工場の上空を飛ぶ飛行機と関係があることが判りました。
メトロール立川近辺には横田基地や立川駐屯地の飛行場が複数あり、上空を飛行機やヘリコプターが・・・

使える環境を駆使して

新製品の開発環境が、偶然にもノイズ悪環境であることを逆手に、より厳しいノイズ環境で行われた評価テスト。

電子レンジを隣に置き、送受信機を並べて通信の安定性を評価します。

エラー表示が出ては、データを解析し、システムを組み直す。
実際に使用される工場より、強力なノイズ発生環境下での試行錯誤の結果、
信頼性の高い無線通信システムが完成しました。

独自技術の強み

完成した無線通信システムには、独自の最新技術と国際規格が盛り込まれています。

無線通信バンドは共有して使用されるため、外部からの割り込み通信が多いと通信が安定しません。
混雑情報を即座にキャッチし、使用する周波数を変えるという独自のサーチ技術によって、通信が安定するようになりました。

また、システム構築では通信安定化の他に、「国際規格ISA100」を採用し、情報送受信のセキュリティを確保し、従来の通信エラーが約1/6に減少することも判かっています。

 

「完成」は次への出発点

赤外線通信では困難とされてきた、多方向からの信号の送受信、
ノイズや遮蔽物の影響を受けない、信頼性の高い無線式通信システムが実現したことで、
現在国内外メーカーの5軸加工機やロボット、大型CNC工作機械に取り付けられ、活躍しています。

工場内での信頼性の高い、ワイヤレス無線通信システムが完成したことで、
今後は「ユーザーの困った」をパワーの根源にし、「3次元タッチプローブ」に留まらず、
「ワイヤレス着座スイッチ」など様々な新製品を発売していきます!

国産ですから、価格もリーズナブル!
お楽しみに!

今回登場した製品はコチラ

超小型高精度タッチプローブ NEW!!

ノイズに強い 新無線通信方式!!
価格もリーズナブル

従来の赤外線通信に対し電波干渉に強く、
遮蔽物やクーラントの影響を受けません。
四点支持の独自メカ構造で、1μm繰返し精度を実現。

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