【第6回】中小企業のBCP地震対策 〜パソコンデータ復旧編〜

BCP事業継続のための、大きな分かれ道?

50年に一度の大震災、突然の大揺れでパソコンが倒れて、壊れてしまったら…
あなたは普段から、万が一のデータのバックアップを取っていますか?

最近は、大事なデータはクラウド上に保存することも珍しくありませんが、もし、それが大事な業務の基幹サーバーだったら…

おそらく、すべての受発注業務がストップしてしまい、生産ラインも緊急停止してしまうことでしょう。

BCP対策には、これまで紹介した「ヒト」や「電気」だけではなく、こうした「サーバー」の復旧も、震災後の事業継続の、大きな分かれ道となるのです。

中小企業が、本気でBCP『災害時の事業継続計画』に取り組んだら…こうなった!
合い言葉は『大震災でも、7日間で生産稼働率50%まで復旧』

最新の防災機器のレビューから、生産再開のノウハウまで、BCP導入のリアルレポートをシリーズでお届けしています。

PCハードディスクの故障は突然に?

「50年に一度なら大丈夫!50年後には全てクラウド化されているよ。」

そう思った方、「カリカリカリカリ…」普段お使いのパソコンからこんな異音がすることがありませんか?
それは、ハードディスク故障の危険シグナルかもしれません。

「えっ? 新しくWindows7に買い替えたばかりだよ!」

いえいえ、パソコンのハードディスクの故障率は、ナント4年間で20%にのぼるケースもあるのです。
コレハ、50年に一度の大震災に備えるよりも先決ダ!

自分たちの身は、自分たちで守らなければ!

中小企業の多くは、業務の基幹サーバーの管理やメンテナンスを、システム会社に委託しているところがほとんどかと思います。
もちろん、私たちメトロールも例外ではありません。

しかし、大震災の緊急時に、サーバーのシステム会社がすぐに駆けつけてくれるとは限りません。
まして、システム会社自体が、被災してしまった場合、自社の基幹サーバーの復旧は、遠い遠い先になってしまうのです。

これでは、『大震災でも、7日間で生産稼働率50%まで復旧!』もままならない…

そこで、メトロールでは、震災時にも、自分たちでサーバーを復帰できるように、「予備サーバー」と「バックアップデータ」を自社で用意。
避難訓練だけではなく、サーバーの復旧訓練を行うことで、一日も早い生産復旧の訓練をしています。

緊急時のサーバー復旧を、少しだけ公開!

↑これが『予備サーバー』です。

すぐに稼働できるように、元のサーバーと同じ構成で、同じソフトがインストールされています。
(この状態をコールドスタンバイといいます)

ちなみに、『予備サーバー』を設置しているのは、当社で最も耐震性の高い、センサの精密試験ルームです!
緊急時のリチウムイオン蓄電池システム(第4回 〜緊急電源を確保セヨ〜 編参照)と合わせて、まさに鬼に金棒?

↑これが『バックアップデータ』です。

毎日のバックアップデータが、このカセットに納められています。
データには、受発注や、生産指示・在庫データなど、迅速な生産再開に欠かせない情報がたくさん。

と、ここで、よくある質問です。

Q. カセットが破損したら、バックアップデータも無くなってしまうのでは…?
A. 実は、バックアップのバックアップとして、クラウド上にも同じデータを二段構えで保存しています。

Q. そんな大事な情報をクラウドに保存して大丈夫?
A. クラウドシステムには、SECOMのデータ管理サービスを利用しており、セキュリティも万全。

↑バックアップデータから、予備サーバーにデータを戻して復旧します。

復旧方法は、マニュアルに沿って数クリックするだけ。
いざというときに、IT初心者でも作業ができるよう、作業を解りやすくしておくのも重要ですネ。

震災時に、一日でも早く生産を復旧させる!

2011年の東日本大震災時、東北の自動車部品メーカーの生産が止まった事で、世界中の自動車生産がストップしてしまったことは、記憶に新しいのではないでしょうか。

グローバル化の時代のなか、ほんの小さな部品から、大きなラインまで、すべてのモノづくりが、世界中で繋がっています。
一日でも早く生産を復旧させ、世界のモノづくりを止めない事は、私たちFAセンサーメーカーの使命でもあるのです。

今回ブログで紹介した、クラウドバックアップはコチラ
セコムかんたんバックアップ→ www.secomtrust.net/service/ekakusin/kantan/

→次回は『いつも枕元には衛星携帯電話《緊急対策本部》を立ち上げろ!』をお送り致します。

どうぞお楽しみに!