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2020年10月02日

当社がマシニングセンタ VCN-430A Mazakを導入した理由とは?



当社が導入した設備をご紹介する現場インタビューシリーズ第1弾。

今回は、ヤマザキマザック社の高性能立型マシニングセンタ『VCN-430A』の実機レポートです。
設備担当者から、VCN-430Aを導入した背景や、導入後の効果などをご紹介します。 

新規でマシニングセンタを導入予定の方、マザックVCNシリーズの購入を検討されている方、対話式マザック専用CNCコントロールについて興味のある方へのお役立ち情報となっています。


マシニングセンタ VCN-430Aの導入経緯・課題は?


▲ベテラン製造責任者にインタビューをしました

当社では数千種類の自社設計の部品を扱っており、内製部品と外注加工部品に分かれています。
完成品の種類も多く、同じ部品を大量にする事が難しいというのが当社の悩みでした。

ヤマザキマザックVCN-430Aの導入に至った背景には2つの課題がありました。

 

課題➀:パーツ製作のリードタイム長期化

受注からの納期が1.5ヶ月〜3ヶ月と長期化しており、このリードタイムを短縮することが最優先課題でした。

リードタイム長期化の原因は、汎用機で多品種少量の部品を受注生産していることにありました。
汎用機は部品1個の加工であっても作業者が付きっ切りになります。
そのため現場では「いつ出るかわからない部品を在庫分まで製作する」という事に消極的でした。

また、当社は約1万点の部品から約1000種類の製品を製造するため、部品加工に加えて完成品までの「組立て工数」がかかり、リードタイムが長くなっていました。

 

課題②:外注部品の高コスト化・余剰在庫の管理

小ロットの外注加工部品の価格高騰も悩みの1つでした。
発注単価を下げるために年間5個しか出ない部品を100個ロットで購入することも過去にありました。

こうした余剰在庫の管理コストや在庫が長期化する事による品質の劣化なども問題になっていました。

さらに、発注量が少ないと外部業者の状況で納期を後回しにされることも珍しくなく、特急料金を支払って対応してもらうこともしばしば・・・コストアップの要因にもなっていました。

 

ヤマザキマザックのVCN-430Aを選んだ理由は?

選定時に最も重視したのは、NC初心者の若手社員でも使いこなせるNCプログラムの簡易性です。
多品種少量部品のNC化は、いかに効率よく加工プログラムを作成できるかが重要です。
しかし汎用機に慣れている社員にとって、いきなりNC工作機械の複雑なプログラミングを作ることは難しいと考えていました。

VCN-430Aの「マザック専用対話式CNCコントロール」はタッチパネルに対話形式で直接寸法を入力していくため、CAD/CAMは必要はありません。
「対話式マザック専用CNCコントロールの優れた操作性は、段取り時間の短縮に大きく貢献してくれました。

 

マシニングセンタVCN-430A使ってみてどうでしたか?

もともと「多品種少量部品の加工プログラムを短時間で組みたい」、というニーズが現場にはありました。
マザック専用対話式CNCコントロール】は設備導入後、NC工作機械の初心者でもすぐにプログラムが組むことができました。
具体的に2つの理由があります。


メリット➀:タッチパネルで簡単にプログラムが組める
 たとえば、穴開け加工の場合、タッチパネル上の穴の場所、径、使用するツールなどアイコンを選んで各数値を入力するだけでプログラムを組んでくれます。
これにより、従来のCAD/CAMと比べると、プログラミングの時間が大幅に短縮されました。

数値を入力するとワークのグラフィックが表示され、形状を確認しながら簡単に進めることができます。


▲グラフィックでワークの形状を確認しながらプログラミング可能

メリット②:リスク回避機能で安全に使用可能
マザックの対話式プログラムは、操作ミスによる事故を未然に防ぐことが出来ます。

万が一、主軸が衝突したり、予期しない加工を行う動作があれば、エラー箇所を知らせてくれます。
プログラム完成後は加工のデモンストレーションで確認もできます。(動画参照)

▲動作中に衝突などの不測の加工がある場合は赤くエラーが表示されます。


過去40年さまざまな工作機械を使用してきましたが、【マザック専用対話式CNCコントロール】はユーザビリティを追求したシステムでとても重宝しています。
おかげで部品の内製化が進み、自社で納期のコントロールが可能になりました。
製品開発のプロトタイプや客先カスタマイズ品も容易に対応できるので、お客様だけでなく社内からも喜ばれています。

 

マシニングセンタVCN-430A使ってみてどうでしたか?(5年目の若手社員編)

「私はもともとCAD/CAMでNCデータ作成する工作機械をメインに扱っていました。
CAD/CAMを使ったプログラミングはとにかく時間がかかっていました…(-_-)」


▲従来のCAD/CAMを使ったプログラミング風景

「とくに、PCと機械側の互換性が無いのでNCデータ出力時の微調整や、プログラミングのデバッグに多くの時間を費やしていました。複雑な加工プログラムだと組むのに丸一日かかって一苦労でした。」

 

▲汎用機時代の作業風景

「また汎用機の加工は体力と集中力との勝負!誤って削り過ぎないよう常に注意が必要です。
一度に10個以上の加工依頼が来ると、その製作で手一杯になってしまう状況でしたね…」


マザック専用対話式CNCコントロール】によりプログラム作成時間が大幅に短縮

VCN-430Aを導入してからは、機械を稼働させる前にモニターでワークの仕上がりを確認する事が出来ます。

仮に寸法の入力ミスがあったとしても、どこを間違えたのかすぐに分かるようになりました。


▲タッチパネルに数値を入力するだけで簡単にプログラム作成が可能

「今でも汎用機を使って小ロットの客先仕様品や試作品を加工することはありますが、プログラムを組む速度が上がれば試作品もマザックVCN-430Aで加工した方が早いと感じています。

現在は簡単なものだと10~20分、長くても1時間程でプログラムが組めるので、加工中に他業務をこなす余裕が生まれ、仕事のやり方、やり甲斐が大きく変わりました!

早く正確にプログラムを組むことで、内製化できる部品も増え、スキルアップにも繋がるので自分のモチベーションにも繋がってますね(^^)v」

▲作業状況が可視化されるので上司とのコミュニケーションも増えました


ヤマザキマザックのトレーニングスクール

当社の製造スタッフは全員、ヤマザキマザックの【ヤマザキマザック トレーニングスクール】に参加しました。
設備納入後、スムーズに生産に移行できるようプログラム知識や機械操作のトレーニングを行いました。

初心者からエキスパートまで、プログラミング、加工スキル、機械操作、メンテナンスなど幅広いサポートを受けることができます。


▲受講修了書

 

マシニングセンタ VCN-430A導入後の効果は?

ヤマザキマザックVCN-430Aを導入後に得られた3つの効果をご紹介します。

成果①:内製化によるコストダウン

VCN-430Aの導入により、現時点で約60種類以上の部品の内製化・NC化に成功しました。
高コストな外注部品やリードタイム長期化繋がっている部品の内部生産を進めていく予定です。

今回VCN-430Aを2台導入しましたが、専任担当者は増やさず、多能工化して対応しています。

成果②:リードタイム短縮

部品加工を機械に任せられるので、1度の段取りで在庫分を作る余裕が現場に生まれました。
その結果、製造現場の価値観が「在庫を許容する文化」に変わり、納期も1.5ヶ月~が約2~3週間と短くなりました。

一度の段取りで在庫分仕込むようになったので、受注の都度発生していた段取り工数も一挙に解消。
作業者の疲労による能率低下や加工ミスもなくなり、品質が安定しました。

今は「この部品は年間で何台くらい必要かな?」と計画性を持ちながら仕事をするように意識も変化しています。

成果③:管理コストの削減

まとめ作りをする事で、余剰在庫の管理や廃棄・加工・部品検査の工数を削減できました。
機械の加工時間中は、まだ汎用機から切り替えていない部品の加工や、試作品の製作に注力できるようになりました。

マザックVCN導入でお悩みの方へ一言
設備導入をするとき「誰にでも簡単に扱える」ことは熟練者が少ない環境では重要です。
中でも初心者でマザックを使ったら他のメーカーの物は使えない!と思わせるくらい使いやすいです(^^)/

 

マシニングセンタ用 ツールセッタT24Mシリーズについて

「ツールセッタT24M」は当社がヤマザキマザックの開発担当者の依頼され開発した、専用センサーです 。
VCNシリーズの専用モデルであるため、オプション搭載が可能です。

ツールセッタT24Mの搭載については、ヤマザキマザック営業担当者へご相談ください。

 

マシニングセンタ用 ツールセッタとは?使用しないとどうなる?

工作機械は工具の長さを認識していないため、必ずツールの位置情報をNCに登録する必要があります。
加工前にツールセッタを使用して「工具先端の原点出し」を行います。

ツールセッタを使用しない場合、以下方法で工具の原点出しを行います。
 ・試し削り
 ・ハイトゲージ、ゲージブロックなどの計測器を使用しツールを計測
上記方法は段取り作業で時間と熟練度が求めらます。
手動でNCに数値入力するので、入力ミスによる修正の手間や主軸を破損するリスクがあります。

▲ツールセッタ導入前後の段取り工数の比較

ツールセッタの使用方法とメリット

はじめの工作機械|工具長測定の原理

▲工具長測定の原理 イラスト出所:はじめの工作機械

《使用方法》
ツールセッタは上図のように機内でツールの刃先をセンサに接触させ、自動計測した信号をNCにオフセットします。

《ツールセッタを使用するメリット》
・段取り時間を大幅に短縮
・自動計測のため、オペレーターの立ち会いが不要
・目視困難なツールのチッピング、摩耗、熱によるツールの熱変位を検知し補正

上記メリットによりツールセッタT24Mは、加工不良の防止だけでなくCNC工作機械本来の高い加工精度を実現するのに欠かせないセンサです。

 

マシニングセンタVCN専用ツールセッタ《T24M》5つの特長

VCNシリーズ専用ツールセッタT24Mの5つの特長を解説します。

特長➀:マザック専用対話式CNCコントロール完全互換:2信号機能付き

ツールセッタ《T24M》はツールを高速で接触させても減速信号により主軸やツールの破損を防止し、サイクルタイムを向上させることが可能です。
スローダウン後、2信号目で工具の原点出しを行います。

   

▲ツールセッタT24Mの2信号機能

 

特長②:φ0.2×3㎜の小径ツールにも対応

写真のような極細のツールを使用する場合、接触力が強いセンサではツールが折れるリスクがあります。
ツールセッタT24Mの接触力は2.5Nで通常サイズからφ0.2mm×3㎜の小径ツールまで計測可能です。(動画参照)


▲通常のツールから極細のφ0.2


▲小径ツールの工具長測定(動画1分20秒)


特長③:ワンタッチで着脱可能なベース

ワンタッチでベースから取り外しできるため、段取り替え時のネジを外す手間が解消されます。
サイズの大きいワークを取り付けるときなど、スペースを確保したいときに取り外します。


▲ワンタッチでテーブルからツールセッタを取外し可能

特長④:保護規格IP67

ツールセッタが万が一故障すると、設備のダウンタイムにつながるリスクがあります。
ツールセッタT24Mはクーラントに沈めて300万回以上のシビアな精度・耐久試験を実施しクリア。
クーラントや切粉によるトラブルを回避します。


▲クーラントに沈めた状態で300万回以上の耐久試験をクリア

特長⑤:ツールセッタの超硬コンタクトの交換が可能

先端コンタクトは着脱式でコンタクトの表面が破損してもコンタクトのみの交換で済みます。
センサ本体の交換の必要はありません。
コンタクト表面はラップ加工を施しでひっかかりが無く、小径ツールの計測に最適です。


▲コンタクトのみの交換が可能

マシニングセンタ用ツールセッタT24Mの特長まとめ

特長➀:マザック専用対話式CNCコントロール完全互換:2信号機能付き
特長②:φ0.2×3㎜の小径ツールにも対応
特長③:ワンタッチで着脱可能なベース
特長④:保護規格IP67
特長⑤:ツールセッタの超硬コンタクトの交換が可能

最後に

VCN-430Aをはじめ、NC加工機を導入したことで得た最大の成果は、「社員の成長意欲の向上」です。

設備導入前、若手社員から
「汎用機械だけの肉体労働から、プログラムを操る頭脳労働者としてガ〇ダムみたいな巨大機械を使いこなしたい」
という要望を聞きました。

その結果、
「VCN-430Aや5軸加工機を使った複雑な加工条件のワークに挑戦していきたい」
「自分が得意とする切削加工を追求し、その道のプロフェッショナルになりたい!」
など設備投資を通じて目標や方向性について改めて考えるきっかけとなりました。

このような成長型のマインドセットが組織全体に伝播していくことで、
会社のビジョンに良い影響を与えることを期待したいですね。


以上、当社のヤマザキマザックVCN-430A 導入レポートでした。

皆さんは設備導入の際、どのような点を重要視されていますか?
今後も当社の製造現場を紹介していく予定です(^^♪

ブログ【VCN-430Aでプログラミングを組んでみた!】は近日公開予定です。

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