レーザーセンサーで検出できないワークとは?透明・黒色・光沢・乱反射への対策

レーザーセンサーで検出できないワーク

レーザーセンサーで検出しにくいワークとは?

レーザーセンサーは、ワークに触れることなく有無や位置を検出できるため、製造設備や自動化ラインで幅広く使用されています。

一方で、レーザー光や反射光を利用して検出する方式では、ワークの「色」「透明度」「光沢」「表面形状」などによって検出状態が変化し、条件によっては誤検知や検出のばらつきが発生することがあります。

特に注意したいのが、

・透明なガラスや樹脂
・黒色の樹脂やゴム
・鏡面加工された金属
・曲面や凹凸のあるワーク

などです。

「レーザーセンサーでワークを検出できない」「検出が安定しない」という場合には、まずワークと検出方式の相性を確認することが重要です。

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: image-38.png
画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: image-39.png

なぜ透明ワークは検出しにくい?

透明ワーク

透明なガラスや樹脂では、照射したレーザー光がワーク表面で十分に反射せず、そのまま透過することがあります。

そのため、一般的な反射型センサーでは受光量が不足し、ワークが存在していても正しく検出できない場合があります。

対策としては、透明体に対応したセンサー、回帰反射型、背景との距離差を利用する方式など、対象物に適した検出方式を選択する方法があります。

ただし、透明度や厚み、表面状態が変わる場合には、実際のワークを使った事前確認が重要です。

黒色ワークで検出が不安定になる理由

黒色ワーク

黒色の樹脂やゴムなどは、照射された光を吸収しやすく、センサーへ戻る光量が少なくなる場合があります。

特に、同じ設備で白色・金属・黒色など反射率の大きく異なるワークを切り替える場合には、ワークによって検出状態が変化する可能性があります。

近年では対象物の色の影響を受けにくいレーザーセンサーもあるため、黒色だから必ず検出できないわけではありません。

重要なのは、使用するワークの色や材質、検出距離などを踏まえてセンサーを選定することです。

光沢面・鏡面ワークで起こる問題

光沢面・鏡面ワーク

研磨された金属や光沢のあるワークでは、レーザー光が鏡のように一定方向へ強く反射することがあります。

センサーの受光部から外れる方向へ反射すると十分な光量を受けられず、反対に強い反射光が入ることで検出状態が変化する場合もあります。

このような場合には、センサーとワークの取付角度を変更する、光沢面に対応した方式を選択するなどの対策が考えられます。

しかし、生産するワークによって表面処理や光沢状態が変化する設備では、条件ごとの確認が必要になります。

曲面・凹凸による乱反射にも注意

鋳物

鋳物や加工面、曲面、凹凸のあるワークでは、照射した光がさまざまな方向へ反射する「乱反射」が発生します。

同じ材質でも表面粗さや加工状態によって反射状態が変わるため、検出位置によって受光量が変化する可能性があります。

センサーの設置位置や角度を変更することで改善できる場合もありますが、対象物の形状が頻繁に変わる設備では、条件設定や位置調整が必要になるケースがあります。

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: image-38.png
画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: image-39.png

レーザーセンサーの検出が不安定なときの対策

レーザーセンサーで検出が安定しない場合、すぐにセンサー方式を変更する必要があるとは限りません。

まずは、

・センサーとワークの距離を見直す
・照射角度を変更する
・検出位置を変更する
・しきい値を再設定する
・透明体や光沢面に適した機種へ変更する

などを検討します。

それでもワークの色・材質・表面状態によって検出状態が変化する場合には、「光で検出する」という方式そのものを見直すことも一つの方法です。

ワークの色・光沢に左右されたくないなら「接触式」という選択肢

MTタッチスイッチ

レーザーセンサーのメリットは非接触で検出できることです。一方、「ワークが所定位置まで到達したことを確実に確認したい」「色や光沢が変わっても同じ位置を検出したい」といった用途では、接触式センサーが適している場合があります。

メトロールのタッチスイッチは、ワークや装置の可動部が検出部に接触することでON/OFF信号を出力する高精度な位置決めスイッチです。治具、産業用ロボット、工作機械などの位置決めに使用され、接触式のため検出体の材質や形状などの影響を受けにくいことを特長としています。

最大繰返し精度0.5μmの高精度タイプをはじめ、M5サイズの超小形タイプ、IP67対応機種など200種類以上をラインアップ。用途に合わせたカスタマイズにも対応しています。

特に、原点位置の検出、ワークの着座確認、可動部の開閉確認など「決められた位置に来たか」を検出する用途では、レーザーセンサーだけでなくタッチスイッチへの置き換えも検討できます。

透明・黒色・光沢・曲面ワークなどでレーザーセンサーの調整にお困りの場合は、検出対象や必要精度に合わせてメトロールのタッチスイッチをご検討ください。